つい見落としがちなメンテナンスの注意点を3点お伝えします!
(1) 洗車やギアの洗浄の注意点
下の写真、ギアやチェーンがかなり綺麗ですが、洗浄剤や水を使ってこまめに洗車されているバイクです。しかしここに落とし穴があります。
漕いだ際にギシギシ音が鳴るようになったとの事で分解してみると、内部のグリスが切れて錆びておりました。具体的にはフリーボディーと呼ばれる部品内部からギシギシと音が発生しておりました。
グレードによってはベアリングやシャフトも抜き取らないと交換出来ません。
洗浄剤や水を多用してしまうと、本来あるべきグリスが流れ落ちてしまい、錆の発生や部品の動きの渋さに繋がります。
よく動画サイトでは水をかけて洗車しているものもあるかと思いますが、水を掛けて良い方向や水圧など場所によって異なります。また水を使った洗車の後はコンプレッサーで水分を吹き飛ばし、部品の可動部には潤滑剤を塗布する必要があります。
その様な意味では、水洗車や洗浄剤をダイレクトにかけて洗う方法は、部品構造やメンテナンスに長けた上級者向けの内容と言えます。
初めてでも簡単に行えるバイクの掃除方法は店頭にてお気軽にご質問下さいね。
(2) パンクの原因の落とし穴
リムテープをご存じでしょうか。リムの内側に貼るテープですが、これはリムに存在する穴を塞ぐためのものです。(穴が存在せずリムテープが不要のモデルも一部あります)
リムテープを外すと穴が見えます。
このリムテープは1~2年程で劣化します。(空気圧やタイプにより大きく異なります)
チューブが膨らむ圧によってテープがくぼみ、最終的に穴が開いたり、またはテープがずれて穴を塞ぎ切れなくなる事があります。それらがパンクの原因になります。
店頭でタイヤやチューブを交換する際は、必ずリムテープもチェックし必要があれば交換のご案内をしておりますが、ご自身でタイヤを交換されている方は、一緒にリムテープもチェックしましょう。
(3) シフトケーブルの寿命
ロードバイクのシフトケーブルは7千キロ~1万キロ辺りで切れます。変速時の負荷のかけ方により個人差はありますが、概ねそのあたりです。
ロードバイクをご購入して2~3年、全くケーブルを変えていない方は要注意です。
変速回数の多いリア(右レバー)のインナーケーブルから切れ始めますが、まずトップ側に変速がいかなくなります。最終的には変速が全くできなくなります。サイクリング中に切れると大変です。
またケーブルが切れてしまうと、細切れになったワイヤーをレバーの内部から取り出すのに時間がかかります。定期的にケーブルは交換しましょう。
いかがでしたか?
スポーツバイクは乗りっぱなしではなく、マメにメンテナンスが必要な乗り物です。いざ部品壊れてしまうと、周辺の部品にまで影響が及び、かなりの出費となってしまいます。
「まだ使えるから…」と思ってしまうのも十分わかります。私もそうです。ただ消耗品は壊れる前に、使えているうちに交換する事が安心して永く楽しむ秘訣の一つです。
当店ではご購入頂いたバイクに限り、定期点検と簡易調整を回数問わず生涯無料で行っております。
まずはお気軽にご相談下さいませ!
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日頃のサイクリングの様子はもちろん、年間1万キロ走るからこそわかる直感的なインプレッションもお伝えします。