今回は長い期間ロードバイクに乗って頂いている、当店のお客様バイクのメンテナンスのご紹介です。
内容はハブのオーバーホールです。
常に回転し続ける部品ですので、当然ベアリングが摩耗したりグリスが劣化したりします。
今回はすこしだけ大掛かりな作業です。普段頻繁に分解しない箇所まで全て取り外します。
かなり力が必要な箇所があり、毎回スムーズに抜けるか気を遣う部分でもあります。
全てが抜けて、ご覧の通りただの筒になりました。
綺麗にしながら新品のベアリングを入れていきます。
簡単なようですが、全て専用の工具を使用します。
圧入といって、強い力でプレッシャーを掛けながら入れていくのですが、真っすぐ均一に圧入するため高価な工具を使います。
一つ一つの部品に対して工具が全部専用です。揃えるのに大変です。
防水の為のシール一つとっても専用の工具ではめていきます。
この後フリーボディーの洗浄、グリスアップなどを行いようやく作業完了です。こちらのホイールも10年以上ご使用いただいています。
かなりサラッとご紹介しましたが、間にかなりの工程が含まれます。
ちなみにお客様のバイクはこちら。
TREK Madone 6.5
フレームはかなり綺麗です!!新車当時の光沢を保っています!
外を走る自転車は、ぶつけなくても自然と擦り傷がついたり、また車の様に強い塗装ではないので、いつの間にか塗装が剥がれる事もあります。丁寧に乗るのにはそれなりに気を使いますが、ここまで美しいのは中々珍しいですね。
長期にわたり綺麗な状態をキープしたい!と言うお客様には、かなり手間ですが下記のような手入れがお勧めです。
・走った後は必ずフレームを拭いて、汗やドリンクのこぼれを残さない。
→ 水拭き or WAKO’S フォーミングマルチクリーナー
・艶ありの塗装は定期的にコーティングをする。
→ WAKO’S バリアスコート
・汗ばむ季節は特に、乗るたびにブラケットカバーを拭く。
→ 水拭き or WAKO’S フォーミングマルチクリーナー
・チェーン洗浄と注油をこまめに行う。300~500km毎
・ロードバイクは水を掛けて洗浄しない。(特に高圧洗浄)
綺麗にする事は大事ですが、ただ重要なのは、頻繁に水を掛けて洗ったり、頻繁に外す事を想定していない箇所(例:カセットスプロケットやプーリー等)を頻繁に外して洗ったりする事は避けたい点です。
グリスや潤滑油を落としてしまい、異音が発生したりネジが擦り切れてしまったり、部品が緩みやすくなります。
日々かなりの数のバイクを整備している我々スタッフには、その辺りの技術的な蓄積があります。
メンテナンスで気になる事がありましたら、ぜひお気軽にご質問下さいね!ネットや量販ではなく、専門店でご購入頂いた方への付加価値と考えています。
インプレッションアドバイザー大森のInstagramも更新しています。
日頃のサイクリングの様子はもちろん、年間1万キロ走るからこそわかる直感的なインプレッションもお伝えします。