ハイエンドは乗りこなせない?乗り心地が悪い?ミドルグレードでも十分?素朴な疑問に応えるべくTREK EMONDAのSLとSLRを乗り比べてみました!

ハイエンドは乗りこなせない?乗り心地が悪い?ミドルグレードでも十分?素朴な疑問に応えるべくTREK EMONDAのSLとSLRを乗り比べてみました!

2020-12-01T14:05:47+00:00 2020/12/1|ニュース|

丹です。下のEMONDA(エモンダ)2台、実は同じ様に見えて1台はハイエンドモデルの「SLR」、もう1台はミドルグレードの「SL」です。どちらか分かりますか?
ホイールは私が普段使用しているXXX2を取り付けています。純粋にフレームの違いを体感するべくここ数日ずっと乗り比べをしていました。

どんな場合でも絶対ハイエンドが良いのか?ミドルグレードとの性能差は具体的に何なのか?価格を考えるとミドルグレードがお得なのか?そういった素朴な疑問を新型EMONDAで体感してみました。

EMONDA SLR

 

EMONDA SL6 (ホイールはXXX2)


まず走りの性能の前にデザインですが、フレームの形状に違いはありません。通常ハイエンドとミドルグレードでは見た目から異なる事が多いですが、最近のミドルグレードはハイエンドと同じデザイン(形状)です。その点は様々な意見があるかと思いますが、ミドルグレードをご購入する方にとっては歓迎すべ設計です。
一方ハイエンドモデルではカラーオーダーが用意されていますので、そこで差別化される方が多いですね。

今回比較したチームカラーでもロゴの配置やカラーが異なります。

 

 

それでは早速乗り比べた感想です。乗り込むうちに印象が変わってきましたので、最後まで読んで頂けると幸いです。

 

【乗り心地】

・ハイエンド EMONDA SLR

乗り味はかなり硬いです。振動は吸収される事無くダイレクトに身体に伝わります。ハンドルも一体型RSLハンドルを取り付けている為か、手や腕、肩に振動がダイレクトに伝わります。気を抜いて粗い路面や小さな段差に突っ込んでしまうと、バイクごと跳ね飛ばされそうな程暴れます。車道と歩道の低い段差も、サドルに座ったまま通過しようとは全く思えない程です。

 

・ミドルグレード EMONDA SL

ハイエンドと比べるととてもマイルドでスムーズで楽に走れます。1cm程の低い段差であればサドルに座ったままストレスなく通過できます。普段走っていて出くわす様な、アスファルトのひび割れやえぐれた場面もさほど気になりません。いつまでも走っていられる程楽な乗り味です。

 

 

【加速】(反応の良さ)

・ハイエンド EMONDA SLR

一瞬パワーを掛けて踏んだ時の反応は圧倒的です。そこからスプリントの様に2回3回とペダルにマックスのパワーを掛けると、出したいスピードまで一気に加速します。車で言うと0-100km/hがとてつもなく速いスポーツカーです。もちろん自転車の場合エンジンは人間ですが、限られた人間のパワーで短時間で最速まで持って行くにはフレームが重要であり、その点に長けている事は間違いありません。

 

・ミドルグレード EMONDA SL

決して遅くなくかなり良い反応を見せます。高強度で加速と失速を繰り返す場面でなければ性能的に何ら不足はありません。ただハイエンドと比べてしまうとコンマ何秒と言う極々一瞬遅れる感じです。バイクを振る初期の動きに違いを感じます。この様な違いを現実的に体感してしまうと、購入にあたり性能と価格を天秤にかけ悩んでしまいますね。

 

 

【スピード維持】

・ハイエンド EMONDA SLR

今回正確にパワーとスピードをデータとして比較したわけではありませんが、時速30kmを超えた場面でかつ勾配も若干変化する様なコースでは、ミドルグレードと比較し少ないパワーでペースを維持できる印象を受けました。何回か同じコースを走りましたが、印象は毎回同じです。
それは、勾配の変化やコーナーの立ち上がりを繰り返しながら、かつある程度のペースを維持したい場合、要所要所でその都度掛かるパワーが少なく済んでいるからかもしれません。

実はこれくらいの強度や目的になってくると、最初に挙げた乗り心地はさほど気にならなくなります。当然距離が100や200kmとなれば別ですが、40~60kmであれば強度的に持続できるかと思います。

 

・ミドルグレード EMONDA SL

変な言い方かもしれませんが、とても優秀な普通です。これは決してマイナスではありません。ミドルグレードに求められる「誰にでも受け入れられる性能」を高次元で実現しています。
サイクリングやロングライド、フィットネス、トレーニング、あらゆる場面で優れて普通にスピード維持が可能です。当然不足はありません。初めてのロードバイク、またはクロスバイクからのステップアップにおいて、ともて高い満足度を得られます。

 

 

【まとめ】

・ハイエンド EMONDA SLR

ファーストコンタクトこそハイエンド特有の硬い乗り味が気になって、正直SLRは少ししんどいなと感じましたが、バイクを入れ替え何回も乗っていると、やっぱりハイエンドをもっともっと走らせたい!と思えてきます。
SLRはいい意味でバイクの主張がハッキリしています。その事で「どう走らせようか」「もっとうまく走らせたい」などバイクと対話がハッキリしています。決してレースでタイムを求めなくとも、ロードバイクの”走りの世界”にハマるにはやっぱりハイエンドが魅力的です。

 

・ミドルグレード EMONDA SL

ミドルグレードとして本当に優秀です。どんな場面もそつなく走り癖が無く、また長く乗っていてストレスがありません。サイクリングやロングライドといった趣味を永く支えてくれる1台です。

この様にサイクリングやロングライドといった、どこかへ行って景色を見たり美味しいものを食べたりする事が目的であれば、ミドルグレードはその目的に十分こたえてくれるでしょう。

一方でスポーツカーやオートバイといった機材スポーツも好きな方は、ハイエンドが趣味として面白いのは間違いありません。レースに勝つために最高峰の技術やノウハウを惜しみなく注ぎ込んだ機材が手に入る訳ですから、車で言うとF1クラスですね。面白い趣味の世界です。ただ、お値段は一気に高くなりますね…。

かなり主観も入りましたが、参考の一つにして頂けると幸いです。

ちなみにこの2台、試乗車として設置しておりますので気になる方はスタッフまでお気軽にお声かけください。
(店舗間を移動しており、一時的に登美ヶ丘店に無い場合もございます。その場合は改めて移動いたします。)


 

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