丹です。
愛車のドライブ周りの洗浄&注油を行いましたので、その様子をご紹介します。
メカニックは自分の自転車をどの様にメンテナンスしているのか、気になる方はぜひご覧ください!
多少細かな事まで書いています。
こちらは洗浄前。
一般的に300~400kmで洗浄&注油を行いたいところですが、じつはこのチェーン、距離を確認すると834km走っていました。
その割に、完全に乾いたオイル切れ、また塊になってまとわりついた汚れ等が発生してませんが、これはWAKO’Sの高耐久性チェーンオイル「Extreme(エクストリーム)」のお陰です。
雨、泥、砂に強い耐久力があり、かつ優れた潤滑性を誇ります。
耐久の目安は500~600kmとされていますが、800km走った割には完全なるオイル切れは発生しませんでした。恐るべし耐久性です。
たださすがに距離も延びたため洗浄&注油を行います。
洗浄剤はVipros(ヴィプロス)の乳化型洗浄剤、「GherKin α(グゥーキンアルファ)」。
固着したグリスやチェーンオイルを溶解し、その後は水洗いのみでスッキリ脱脂洗浄出来ます。
Vipros(ヴィプロス)
GherKin α(グゥーキンアルファ)
¥2,680-(税込)
私はカセットスプロケットとチェーンを一緒に洗浄剤に浸して手洗いします。
基本的に細いブラシを使いますが、頑固な固着した汚れは硬めのブラシを使います。
素手で洗っていますが、使い捨ての手袋を使用しましょう。手がカサカサになり、場合によっては指先がひび割れを起こします。
手洗いのコツは、ギアの側面だけでなく上側もしっかり洗う事。汚れが残りやすいポイントです。
またチェーンは上下、表裏の全面をブラッシングします。水洗いの際も、表裏は再度ブラッシングしてリンク内部に残りがちな洗浄剤をかき出します。
水洗いしたチェーンとカセットスプロケット。
ピッカピカです。
ちなみに乳化型洗浄剤には防錆剤が入っていないので、しっかりと水をふき取り乾燥させてあげます。可能なら強力なハンドブロワーを使用しましょう。
カセットスプロケットは、分解せず自転車に付いたまま直接洗浄剤を吹きかけて洗い流す方法もありますが、内部に水が溜まりやすく、またやり過ぎるとフリーボディー内部のグリスを分解してしまいます。
特に、完成車に最初取り付けされているコストを抑えたホイールは、防水性が低い事から水を直接かけるのは極力避けたいポイントです。
YouTubeでは洗浄剤と水を直接バイクに掛けて洗っている様子を見る事があるかと思いますが、それはロードバイクを熟知したメカニックが水を掛ける量、かける方向、水圧などしっかりコントロールし、かつ洗浄後はコンプレッサーで一気に水気を飛ばし、必要に応じて潤滑剤やグリスを塗り直したりする場合です。
またプロの機材は1年でバイク交換、もしくは半年~1年でベアリングを交換します。
ですので、自宅で同じように水を掛けて洗う洗車は避けた方が良いと言えます。
(フレームに付着した汗やドリンクのこぼれを掃除する為に、サラッと水をかけて拭き洗いするのは問題ありません)
話が少しそれましたが、チェーンを取り付けた後は注油です。
今回は「Extreme(エクストリーム)」より耐久性は劣るものの、より油膜が厚くトルク重視の脚質に適した、もちっとしたクッションフィールの「Power(パワー)」を選択。
一通り巡ってまた戻ってきました。
WAKO’S(ワコーズ)
チェーンルブリキッド Power
¥1,980-(税込)
※30回程軽く振ってください。注油後は軽く拭き取って15分程経過したら走行可能ですが、完璧に浸透させたい場合は6時間ほど置きます。
※上で紹介した「Extreme(エクストリーム)」は30秒しっかり強く振ります。注油後は必ず6時間程度置いてください。
今回のPower(パワー)は正直汚れやすいオイルですが、レースやヒルクライムでトルクが掛かりつつも変速せざるを得ない場面では、チェーンやギアをベタッと油膜で守ってくれるオイルがフィーリングとして好まれます。
プロチーム御用達の性能面で間違いのないオイルで、ナショナルチーム(ロード)も使用しています。MTBはPower(パワー)とExtreme(エクストリーム)を天候によって使い分けている様です。
一コマづつ注して余分なオイルを軽く拭き取ります。
ギア周りは注油する必要はありません。チェーンに付着したオイルでわずかに潤滑される程度で問題ありません。
洗浄&注油の完成です。
私はチェーンを取り付ける前にクランクのチェーンリングの歯先、またリアディレイラーのプーリーの歯先もバラさず磨く程度ですが綺麗にします。(汚れがひどい場合はクランクを抜き取ります。)
当然ここも分解まですれば、さらにピカピカにさせる事が出来ますが、300~400km程度であればパーツクリーナーをウエスに吹きかけて刃先の汚れを取る程度で問題ありません。
もしくはスプレータイプのチェーンクリーナーを吹きかけて軽くブラッシングします。
※ディレイラーのプーリーは走行中に緩みが発生しない様、固定ボルトに緩み止めが塗布されています。洗浄の度に全て分解するのは他のリスクを高める可能性がある事も認識しておきましょう。
【注意箇所】
・チェーンのリンク
SHIMANOチェーンのリンクの着脱は出来れば一回限りです。
2~3回程度まではしっかりとしたはめ合いを保っていますが、それ以上はゆるくなってしまいますので、リンクを新品にしましょう。
・カセットスプロケットのロックリング
毎回外して洗うとピカピカで気持ちが良いものですが、固定しているロックリングはねじ山が浅いものもあり、また材質がアルミだったりする為、工具の扱いに慣れていないとなめさせてしまうリスクがあります。
ご自身で着脱して洗いたい場合は、スタッフまで注意点をお尋ねください。
さて、最後にフレームもコーティングです。
特にフロントフォークの内側やBB周辺等はホイールを外さないと拭けない為、このタイミングで綺麗に。
泡洗浄剤「Vipros(ヴィプロス)のソフトクリーン」で綺麗にしてから、コーティング剤「Vipros(ヴィプロス)のGran(グラン)」で仕上げ。
Vipros(ヴィプロス) Gran
¥3,960-(税込)
素材を痛めない完全無溶剤タイプなので、フレームはもちろんゴムや樹脂パーツでも使用出来ます。
雨や紫外線などの劣化原因からフレームを守り、新車時の輝きを保ちます。
またレジン系樹脂膜が表面硬度を向上させ、傷や汚れも防止します。
このひと手間でバイクの綺麗さが全然変わってきますので、ぜひお勧めしたいアイテムです。(車にも使用できます)
今回の一通りの作業で使用したケミカル類です。
ブログではご紹介出来ておりませんが、「これは何に使ったの?」など気になる事がありましたら、ぜひご質問下さい!
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