前回からの引き続きです。オーバーホールでバラしたバイクがこちら。完全にフレーム単体になります。
組み付けです。錆びていたベアリングを交換してしっかりとグリスアップ。
今回はDi2(電動変速システム)への載せ替えも同時なのでバッテリーをフレーム内部に挿入します。
ワイヤーではなく配線を差し込みます。ワイヤーが錆びる事もなく変速が大きくズレることもありません。よく、トラブルがあった時に対処できるか不安だから電動はちょっと・・という声を発売当時は良く耳にしましたが、Di2も世代が変わり、今やその心配はほぼないと言って良いでしょう。当店でも多くの載せ替え作業を行っていますが、製品上のトラブルは1度もありません。
ジャンクションと呼ばれる配線の集合部です。
こちらはBB(ボトムブラケット)の内部。
ちなみに前世代はこの様になっていました。今やちょっと貴重といえるでしょうか。接続箇所を熱収縮チューブで保護しています。作業効率と精度も変わりましたね。またよく見るとケーブルの太さも今と異なります。
完成間近です。変速ケーブルが通っていた箇所には配線が1本だけ!なんとシンプル!
もちろんバイク本体で変速調整を行いますが、ファームウェアの更新や多段変速の切り替えはPCと接続して行います。今や当然のごとく行っていますが、出た当時はテック作業も新鮮でしたね!
忘れずに充電を行います。フル充電で700kmは走れます!個人的にはもっと走っているような感じです。バッテリーの残量チェックはバイク本体で行えますが、万が一充電を忘れて乗り続けるとまずフロントがインナーで動かなくなります。その後リア変速は動きますので、よほど長距離でない限りしっかり帰ってこれます。
今回のアルテグラDi26800系は11スピードですので、対応するべくフリーボディーも交換します。
ホイールですがこのようにリムの汚れも研磨します。写真左が清掃後、右が作業前。普段のお手入れでは、パーツクリーナーでサッとふき取るだけで黒ズミが進行していくのを防げます。
足早にアップしましたが、洗浄や細かな分解作業を含めると1週間に1~2台が限界です。もちろん新車の組み立てや修理作業等も同時進行です。
完成したバイクがこちら!
また生まれ変わって乗れますね!
これらの作業からも分かる通り、スポーツバイクは購入時だけでなく購入後の安心が必要不可欠です。購入からその状態でずっとは乗れません。いくら高額なバイクも錆びる部品があります。劣化や摩耗する部品が多く存在します。また高額バイクになるほど、メーカー純正品を多く使用します。純正工具も必要となります。乗っているうちに気になることも出てきます。
バイシクルカラーはTREK(トレック)専門で販売することで、その強みを生かし豊富な情報と最新の技術で作業に当たります。家電製品と異なり、専門店のアフター体制がより重要となるのですね!