こんにちは!鈴木です。
涼しくなり始めてから、メンテナンスにお持ち頂くバイクが増えています。
今日は、当店で最近で行ったテック作業を3つ、簡単にご紹介いたします。
まずは年間通して作業の多い「ベアリング清掃・交換」から。
「ヘッド」と呼ばれる、ハンドルを回す為に必要な部分のベアリングです。
作業前、元々白いグリスが変色して茶色になっています。
上下に2つのベアリングが使用されているのですが、両方ともかなり錆びています。特に上のベアリングは進行していました。錆が進むと、内部のボールの動きが渋くなり、スムーズに回転しなくなります。
上のベアリングは新品に交換。
下のベアリングも表面の錆を除去後、新しいグリスを多めに塗布します。
普段お客様が目にすることは少ないですが、「ヘッドベアリング」グリスアップは頻繁に実施している定番メンテナンスの一つです。定期点検時、ハンドルの動きが渋いと感じたらこの作業を行います。ところが、定期点検をせずに発見が遅れると、フレーム本体の痛みに繋がることもあります。原因のほとんどは額から流れてくる「汗」。運動強度が高く、汗かきの方は要注意ですね!
続いてはクロスバイクのスタンド取付け。通常はボルト2本でフレームに固定するだけの単純作業です。
ただ、当店では取付後の緩みを少しでも軽減し、フレームへの影響を最小限に留めるため、小さなネジ穴の「タップたて」を行います。
ネジ穴に入ってしまっている塗料などを確実に取り除き、ネジやボルトがスムーズに入るよう、下地となる作業です。ネジ穴に合わせてこのような道具を使います。
小さすぎて写真では分かりづらいですが・・・ネジ山がしっかりと立っています。ボルトを真っ直ぐ正確に入れるためにはこう言った作業も必要です。
最後は「BBフェーシング」。最近で行う機会が少ない作業ですね。ペダルを回す回転中心部分「ボトムブラケット(BB)」を交換する際に行うことがあります。BBを取り付ける表面部分の僅かな塗装の凸凹を除去する作業です。
フレームを削ることになるので、大きくて思い工具で慎重に作業を進めます。工具の刃先をフレームに当て、少しずつ削ります。
上の写真と比べて、余分な塗料が少し削り取られているの分かるでしょうか?・・・
正直、フェーシング作業を実施しなくてもBB交換はほとんどの場合で問題なく完了します。ただ、後々の緩みや異音の原因を最小限にするため、当店では可能な限り行っています。
このような作業はどちらかと言うと地味で、ブログのネタとしてはあまり面白くないかもしれません・・・・
でも、折角の高価なスポーツバイクを永く乗るためにはすごく大切な作業です。
色とりどりの最新ロードバイクも、こうした地道なメンテナンス作業次第で愛用年数が全く変わってしまいます。
当店では、お気に入りのバイクを永く乗っていただけるよう、「メンテナンス」にこだわり、「組立」も長い時間をかけて丁寧に行っています。
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鈴木 恒