近年、「ディスクブレーキ」を搭載した自転車が急激に数を増やしつつあります。
しかし、まだまだ自転車に限らずディスクブレーキに馴染みのない方もいらっしゃるはず。
そこでディスクブレーキについて、簡単ですが5回に分けてご紹介致します。
☆ディスクブレーキとは?【①】←今回の記事ではこちらを解説!
☆ディスクブレーキの種類【②】
☆メンテナンスや交換時期【③】
☆リムブレーキとディスクブレーキのメリット・デメリット【④】
☆どちらを選べばいいの?【⑤】
☆ディスクブレーキとは?
ディスクブレーキとは、円盤状の「ディスクローター」をブレーキキャリパーに取り付けされたパッドで挟み込み制動力を得るブレーキ方式です。
モータースポーツに明るい方にはおなじみのブレーキだと思います。TREK 2020年モデルの多くも、このブレーキ方式を採用しました。
ブレーキレバーを握ると内部のオイル圧が増し、その圧でピストン、またブレーキパッドが押し出されます。(パッドの間にはディスクローターが入ります。)
ママチャリに多いドラムブレーキと構造が似ていますが、こちらはブレーキ構造が外に露出しています。
・露出することによって空冷効果を得る事が出来るため、ディスクローターが熱しにくく冷却されやすいメリット。
・さらにディスクローター自体も車輪と共に回転するため、ゴミ・泥の排出、さらに雨水などの水分を弾きやすい。
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つまり、悪天候時でも制動力の変化が非常に少ないブレーキなのです。
それに加えて自転車用ブレーキでトップクラスの制動力を誇ります。
通勤や通学では雨天の中走るケースもありますし、ロードバイクでは40kmを超えるようなハイスピードで下る場面もあります。そんな中で最も確実に、少ない力で素早く止まれるのがディスクブレーキの強み…と覚えて頂ければと思います。
↓ブレーキの際、軽い力でブレーキレバーを引くだけで下り坂でも簡単に止まれます。
制動もゆっくりかかるイメージで、思い切り引かなければ「カツン!」と急停止することもありません。レバーの操作も軽い力で済むので下り坂でも非常にコントローラブル。思いのままに速度を調節できますよ。
ディスクブレーキは、元々MTB(マウンテンバイク)へ導入されたのがきっかけ。
荒れた路面でも素早く止まれ、泥詰まりや悪天候にも強いディスクブレーキはMTBに最適でした。
今ではディスクブレーキでないMTBはほとんど見かけません。
そして技術が進歩するにつれ、自転車はどんどん速くなっていきます。その分、より強力なブレーキが必要になり…採用されたのだと思います。
速度を出せる=制動力(ブレーキの性能)が求められます。意図しなくても下り坂で30~50kmが出るスポーツバイクはいくら自転車とはいえ素早く止まれなければ事故にも繋がりかねません。
加えて、数分以上の坂を下れば握力も大きく低下します。女性やお子様ではなおのことでしょう。
もちろん、ディスクブレーキでないブレーキもしっかり止まります。
が、少しでも早く止まれるのであればそちらも視野に入れてみるのもアリかなと感じます。
急激に増えるのは、そもそもである「ブレーキして止まる」という行動をしっかり行える安心感が伴っているから、なのかもしれません。
下り坂での速いスピードが苦手な方や、どうしても悪天候を避けられない環境であればディスクブレーキは大きな味方になるはずです。
当店ではディスクブレーキを搭載した試乗車をご用意しておりますので、ぜひご体感頂ければと思います。
次回は第②回、ディスクブレーキの種類について触れて行きます。お楽しみに!
奈良市、天理市、東大阪市のTREK(トレック)ロードバイク、クロスバイク専門店
バイシクルカラー奈良登美ヶ丘店 武本 直樹