先日入荷しましたお客様のProjectOne(プロジェクトワン)から、TREK(トレック)のEMONDA(エモンダ) SLR9。
今回はその組み立ての様子を簡単にご紹介したいと思います。
上の写真は箱を開けて仮組みした状態ですが、恐らく皆様はこの状態から完成へと向かっていくと思うのではないでしょうか。
実は、ここからまずはバラすのです。
もちろんこの状態から完成へと組み立てても安全には乗れますが、フレームやコンポーネントのパフォーマンスを長い期間100%引き出すには、より精度を高める必要があります。
またベアリングの錆、ホイールの振れ、ブレーキタッチの違和感といった、比較的発生しやすい症状を未然に防ぐ為にも、組み立て時に手間を掛けます。
ブレーキホースもカットします。US工場でアッセンブルされる為、稀ではありますがブレーキが左右逆の場合もあります。当然やり直します。
ベアリングの圧入チェック、及びグリスアップ。
ヘッド周りの分解とグリスアップ。比較的錆が発生しやすい箇所でもありますので、組み立て時に出来る限り防ぐ処置をします。
もちろん全ての販売店で同じ組み立てを行っているわけではありません。どこまで手を加えるかは販売店によって様々です。
フレームに切られた車軸の固定ネジを立て直します。ここまでする必要があるか判断は難しいですが、ホイールの着脱の際、ストレスなく車軸がスルスルっと気持ちよく回ります。
長い間乗る事による塗装の剥離も最小限に抑える事が出来ます。
ホイールの精度出しです。
人が組み立てた形ある製品ですので、稀にテンション(張力)にバラつきが生じているものがあります。もちろん多くの場合公差内ですが、出来る限り長い期間振れが出ない様、テンションを整えます。
ブレーキオイルのエア抜きです。
専用ツールを使用しオイルを充填します。
また、今回お客様に選択頂いたコンポーネントはDi2(電動変速システム)です。
PCに接続し、ファームウェアのアップデート、設定等行います。
凄い時代ですね!!アナログな自転車をPCに接続して診断や調整を行うなんて。
これでようやく下準備が整ったと言ったところでしょうか。調整よりもこの下準備にかなり時間を要します。
ただこの作業をしっかり行うかどうかでロードバイクのパフォーマンスは大きく異なってきます。
同じ価格のロードバイクでも、どのように組み立てるかで大きく変わります。
さて気になる重量です。ペダルとバーテープが無いですが、なんと!6.48kg!!
ディスクブレーキにディープリム、しかもタイヤはミドルグレードのR3。
EMONDA(エモンダ)SLRはやっぱり超軽量です。ディスクブレーキは重たい、そんな事全くありません。
最後に、個人的に優れていると思ったポイントがこちら、ハンドル周りです。
もの凄くスッキリしていませんか?パッと見た印象ではブレーキホースしか見当たりません。
ワイヤレスコンポーネントを思わせる程スッキリとしたケーブル周りです。
それもそのはず、従来ステム下に取り付けられていたジャンクション(配線の接続部品)がありません。
私のバイクですが、この様に若干ごちゃごちゃしてしまうのが普通でした。
ステム下に取り付けられたジャンクションを、なんとハンドルのエンド内部に挿入出来るのです!(専用ハンドル)。
これにより本当にスッキリとした外観を実現しています。
オーダーシステム「ProjectOne」、価格はやはりお高いですが、それは”自転車”として捉えた場合。
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