丹です。
今回はメンテナンスのご紹介です。摩耗部品や交換時期も併せて記載しておりますので、ロードバイクを乗る上での予備知識としてご覧ください!
バイクはMADONE(マドン) SLR、トライアスロンで使用されているバイクです。トライアスロンは海水でバイクが濡れた後、競技が終わるまで炎天下で放置される為、必ずと言っていい程よく錆びます。
まずはBB(ボトムブラケット)。写真はベアリングを外した後ですが、その錆が出ていますね。
ベアリングとクランクシャフトですが、この程度の錆が限界でしょうか。これ以上ひどくなるとベアリング自体が固着して回らなくなったり、シャフトが抜けなくなります。
ベアリングは交換しシャフトは錆を取り除きます。
ちなみに現在TREKのカーボンロードバイクは、T47と呼ばれる防水性や耐久性に優れた規格を採用しています。
次にハンドル周り。汗がまたる箇所ですがハンドルを外すとご覧の通り、かたまりとなって溜まっています。
最近のフレームはベアリングの内側にケーブルが通る為、簡単にベアリングの交換が出来ません。
今回は幸いにも錆は出ておりませんでしたが、しっかりとした錆対策が必要ですね。
こちらは下側のベアリング。こちらもコラム内部にケーブルが通っている為、簡単に抜けません。ベアリング交換となった場合、費用と納期はかなり掛かります。
組み付け時にはしっかりと防錆処理を施します。ちなみにバイシクルカラーで新車を組み立てる場合、この辺りの防錆処理は全てにおいて実施しています。
続いてブレーキパッド。
右が摩耗したパッドです。元々2mm程の厚みがありますが、0.5mmで交換となります。ただパッドは均一ではなく編摩耗しますので、1mmを下回ってくると交換を意識しましょう。
今回はキャリパーもかなり汚れていたため洗浄を行います。
ピストンも片側づつ出してクリーニングします。
綺麗になった後は、ピストンに薄くオイルを馴染ませます。これでスムーズな動きに戻ります。
パッドの交換時期は乗る方の体重や走るコース、パッドの種類等により大きく異なるため、一概に交換距離を示すことが難しいのが実情です。
街中しか走っていなくても、ストップ&ゴーを繰り返すと意外とパッドは早くに減っています。
ざっくりとした目安ですが、タイヤを交換する際はパッドもチェックした方が良いでしょう。(2000~3000km)
また今回はローターも交換させていただきました。
パッドの種類にもよりますが、パッドの交換3回に1回ほどの頻度でローターも交換となります。
交換のタイミングはパッドの当たり面の厚みが1.5mm以下になった時。
ローターは多くのグレードで「ステンレス-アルミ-ステンレス」の3層構造になっている為、ペラペラになるまで使えると言う訳ではありません。
最後にタイヤも交換です。
タイヤのセンター(接地する面)が、指で触って平らになったら交換です。タイヤの摩耗具合も乗る方の体重や空気圧、タイヤのグレードによって差がありますが、概ね2000~3000km走れば交換時期となります。
新品のタイヤです。センターがしっかり弧を描いているのが分かりますね。
最後、全てのスポーツバイクに共通する注意点として、汗やスポーツドリンクのこぼれが挙げられます。
電解質成分が原因で塗装を浮き上がらせてしまいます。汗やスポーツドリンクはライドが終わったら濡らしたウエス(お勧めはWAKO’Sのフォーミングマルチクリーナー)でしっかり拭き取りましょう。
いかがでしたか?摩耗部品はたいていの場合、自覚症状が出た時には既に限界になっています。その場合、周辺部品も摩耗や破損が生じており大きな出費となります。特にコロナ禍においては部品の入荷が極端に少ない為、しばらく乗れなくなる可能性が十分にあります。
定期的に点検にお持込み頂き、メーカーが示す交換時期でしっかり交換することをお勧めします!
※点検調整のご依頼は、予めお電話でご予約頂けますと幸いです。
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