お客様のDOMANE(ドマーネ) SL5に、新型コンポーネントSHIMANO Ultegra Di2 (R-8170)を取り付けさせていただきました！
以前にホイールもアップグレードされていますので、これでフレーム以外ほとんどの部品が変わりました。
話題の新型コンポーネントです！
まずフロントの変速スピードが大幅に速くなっています。大げさに言うとフロント変速が”一瞬”です。
元々フロントのギアは2枚でどうしてもサイズが大幅に異なるので、変速が完結するまでタイムラグがかなりありました。今回は本当に素早くスムーズに変わります。
写真と文章では中々伝わらないのが残念ですが、フロント変速のストレスが大幅に軽減しています。
リアの変速も動作が速くなっていますが、それよりも大きなメリットとして34Tまで対応したディレイラーが挙げられます。ご購入後にも幅広いギアからカスタマイズが容易に行えます。
ブレーキも設計が新しくなりました。ガツンと効くディスクブレーキではなく、レバーの握りに対してジワッと効き始める様な、ロードバイクでストレスのないフィーリングへ改良されています。
ブレーキパッドとローターのクリアランスも拡大しました。これによりユーザー様でも調整が容易になり、またダンシングやコーナーの際に起こるディスクブレーキ特有の”シャリシャリ音”も軽減出来ます。
（ブレーキング時にローターは熱変形しますので、完全に音を消すことは出来ません）
そして今回大幅に変更となったのがSTIレバーのワイヤレス対応。(ディスクブレーキのみ)
変速ケーブルが存在しません。
ハンドル周りがスッキリとした外観になるだけではなく、ステアリングも軽くスムーズになります。
特に最近のバイク設計はヘッドチューブからケーブルを内装するバイクが多く、フレームサイズが小さかったりステムを一番下まで下げると、ステアリングに影響が出やすい車種もありました。
ワイヤレスはこの様な点にも恩恵があるんですね！
また地味な改良点に思われるかもしれませんが、実はものすごく握りやすくなったがこのSTIレバー。
写真では分かりづらいですが、手を延ばして握った際に、ごく自然に手の平に吸い付くような形へと改良されています。レバーはポジションに大きく影響を与える部品の1つですので、レバーの形状はとても重要なポイントです。
さらに今回はスプリンタースイッチも増設させていただきました。
旧タイプのDi2＆ディスクブレーキはスプリンタースイッチが増設出来ませんでしたが（リムブレーキのみ可能）、今回ワイヤレスになったことでDi2＆ディスクブレーキでも増設が可能となりました！
これがあるのと無いのとでは、ライド中の変速ストレスが大きく変わります。
名前だけ聞くとスプリント用と思われがちですが、実はそれだけではなく下ハンドルを握ってのんびり走っている際にも、レバー側に指を延ばす事無く変速出来るので、とても楽なんですよ！
載せ替え作業もワイヤレス＆ディスクブレーキであれば、比較的スムーズです。当然載せ替え後のメンテナンスも楽に行えます。
ケーブル内装型のフレームが一般的になった今、その設計はDi2が前提であると言っても過言ではないかもしれません。
油圧式ディスクブレーキもフレームに一度組み込んでしまえば、リムブレーキの様なワイヤー交換や調整といった作業を頻繁に行う必要がありません。
どんどん進化する機械部品ですが、それはよりライダーに寄り添った設計、つまりライドにおけるストレスを最大限軽減してくれる設計へと進化しているように感じます。
高額なコンポーネントは「速く走る人」だけが使うのではなく、むしろ我々一般サイクリストにとってメリットが大きいものではないでしょうか。
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