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大森のTREK EMONDA(エモンダ)SLR7インプレッション! ハイエンド3モデルの総評も記載しています!

大森のTREK EMONDA(エモンダ)SLR7インプレッション! ハイエンド3モデルの総評も記載しています!

2019-12-20T12:37:33+00:00 2019/12/20|サイクリング|

TREK最軽量ロードバイク、EMONDA SLR7(エモンダ)をインプレッションします!
(3モデルの比較はブログ最後に記載しています。)

それでは、早速ですがテストしたバイクがこちら!

EMONDA SLR7 DISC(PROJECT ONEモデル)

フレーム:OCLV 700 series Carbon
ホイール:Aeolus Pro 3
コンポーネント:SHIMANO ULTEGRA Di2


TREKロードバイクカテゴリー中最も軽量なライナップであるEMONDA シリーズ。
その中でもSLRは「Project One(プロジェクトワン)」というオーダー形式のラインナップから選べるシリーズで、
TREK中最も軽量で、坂が苦手な方から一級戦線で戦うクライマーにも非常に人気のバイクです。

EMONDA SLRは、MADONE,DOMANEに採用している振動吸収性のISOSPEEDを搭載していません。

よって、剛性が更に高くなり、ペダルにトルクを駆けたパワーをしっかり伝達し、
登坂などのパワーを継続する場面で大いにその効果を発揮します。

私は、平坦、登り、下り等幅広いシチュエーションで合計約100㎞走りました。
そこで今回は私がEMONDA SLR7 (2020年モデル)に乗って感じた事をご紹介します!

コースは木津川サイクリングロード(平地)と、約3kmの登坂区間(斜度6~12%)を中心に繰り返し、合計100km程走りました。
では、インプレッションしていきます。


 

 

【平坦路(サイクリングロード)】

ペダルにトルクを掛けた力に対し反応がとても早く、時速30㎞まで到達する時間がかなり早く感じます。
カッチリとしたフレーム剛性は、パワー伝達のロスを感じない走りです。特に初速でそのメリットを大きく感じます。

また時速30Kmから徐々に速度を上げても、初めに感じた軽さはそのまま、癖のない素直な加速が続き、
もう一踏み頑張ればあっという間に時速35㎞まで到達します。

しかし、時速40㎞からのさらなる加速は意識的にしっかり踏まないと思うような加速を見せてくれません。
ただそれは、私が普段、平地巡航を得意とするMADOE SLRに乗っているから感じるのかもしれません。

分かったことは、時速35㎞まではバイクの剛性を活かせるが、それ以上はやはりエアロフレームのMADONE SLRに
軍配が上がるという事です。

 


【登坂(ヒルクライム)】

傾斜8%区間。さすがは最軽量バイクです!登坂での快適さはMADONE、DOMANEをはるかに上回っています。

自分の身体と一体となっているかのように、楽々と軽やかに進みます。
そして、キレのある素早い反応は、傾斜10%区間のダンシング(立ち漕ぎ)でも感じることができます。
高剛性のフレームは、踏み込んだパワーをきっちり前へ前へとライダーを運び、脚に乳酸が溜まり重さを感じる前に、
気が付けば急勾配エリアを楽々と登り終えていました。

MADONEやDOMANEは安定感がありどっしりとした印象がありますが、ダンシングをする際は、
軽量のEMONDAと比べ意識的にバイクを振らなければ前に進みません。この辺りは三者三様の特徴ですね。

登坂が苦手な方でも、EMONDA SLRで峠に行けば楽しいと思えるに違いありません!

 


【下り坂】

コーナーで車体を傾けた時によれることなく狙ったラインをスムーズに下れます。
しっかりと路面を捕まえている感覚がハンドルに伝わり、安定感のあるコーナリングを体感できました。

また、コーナーで減速してからの立ち上がり(再加速)は、まるでスイッチをオン/オフしたようにグングン加速します。
軽量だけを謳ったバイクだと、足元が軽すぎるあまり、前後や上下の重心バランスがとられておらず不安定になりがちですが、
EMONDA SLRは軽さと安定性のバランスが良く、DOMANE SLRの様に安心して下りやコーナーを走る事ができました。

 


【乗り心地】

時速30㎞以内の低速域での乗り心地はやや硬いです。
DOMANEやMADONEに搭載されている振動吸収システム「ISO SPEED」は非搭載ですので、
路面の凹凸に侵入すると、ガツガツとした地面からの突き上げはどうしても感じてしまいます。

ですが、時速30㎞以上の速度域で坦々と走る事ができれば、自然と硬さはなくなり、マイルドな乗り心地を維持できます。
これはペダルにある程度加重している状態を維持できる(ペダルを踏み続けている)からであり、
自然とサドルやハンドルから荷重が抜けているためです。

路面状況やスピード域などにより、振動が気になる場合はタイヤの幅を28Cに変更する、
もしくはタイヤの気圧を低め(6.5~6.7気圧程)で設定しても良いでしょう。
※代表丹のEMONDA SLR DISCのセッティングは28cのタイヤに6.8気圧です。

 


【3モデル乗り比べた感想】

私個人的にも去年まで3台のハイエンドを所有して常日頃から乗り比べていました。(現在はMADONEとEMONDA)
かなり率直でリアルな感想になっているかと思います。

★EMONDA(エモンダ) SLR★

傾斜10%の登坂を楽に速く走れるのは、EMONDAがダントツです。ヒルクライムを好む方は間違いなくEMONDAです。
傾斜が急になるにつれても、トルクを駆けた時の反応はMADONE、DOMANEを圧倒します。
また低速やコーナーからの立ち上がりの加速もとても早く、スポーツカーで例えると”ライトウェイトスポーツカー”
といった感じでしょうか。

バイクを操る楽しさ、機敏で素早い動きなどは、スポーツバイクのみならずモータースポーツ好きの方にも
通ずるものがあるかも知れません。

 

★MADONE(マドン) SLR★

平坦路時速35㎞以上の、空力性能が重要とされる区間はMADONEに軍配が上がります。これは何度乗り比べても事実です。

MADONEは高速スピードからもグングン前に進み、足の疲れも感じにくい程の高い巡航性能を見せてくれます。
またそのエアロな外観は、サイクリングロードを目立って爽快に走りたい!という方にもお勧めですね!
上記のEMONDAがライトウェイトスポーツだとすると、MADONEは誰もが憧れるハイパワースポーツカーといった感じです。
さらにISOSPEED搭載により乗り心地も良い事から、現在私にとって一番出番が多いバイクです。

 

★DOMANE(ドマーネ) SLR★

これに対しDOMANE SLRは、個人的にはなりますが一番乗っていて楽しく、コントロールがしやすいバイクです。
ISOSPEEDの搭載により、平坦路や登坂、距離など関係なく、快適な乗り心地を維持したまま目的地まで走れます。
登坂ではやや重量を感じますが、思いっきりトルクを掛けるヒルクライムレースでない限り、快適に登れます。
またホイールを超軽量XXXシリーズに換えると印象はガラッと変わります。

 

【1台選ぶとしたら?】

1台で一生乗り続けると考えたら、私はDOMANE SLRを選びます。
理由は、サイクリングで一番楽しいと思える部分をしっかりとDOMANEは持っているからです。
年齢や運動強度、走る距離関係なく、乗り手の「もっと走りたい」「もっと遠くへ行きたい」「色んな景色を見たい」といった
サイクリストの欲求に対しとても素直に寄り添ってくれます。
本当に永く付き合えるモデルです。

 


さて、皆さんはどれを選びますか??
楽しみ方や好みでその選択は変ります。
他のモデルもテストしていますので、ぜひ一度ご覧いただけますと幸いです。

大森のTREK(トレック)DOMANE(ドマーネ)SLR9インプレッション!

スタッフ大森のMADONE(マドン)SLR DISCインプレッション!(前編)

スタッフ大森のMADONE(マドン)SLR DISCインプレッション!(後編)

 


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