ディスクブレーキ化のメリットを多く目にするようになりましたが、試乗した事がある方は分かって頂けるはず、かなり足回りは硬くなります。。。気になっていたその点の改善策と今後の課題を書いてみました。これからディスクブレーキのロードを購入される方、もしくは同じような課題を感じている方、ご参考にしてください。
ディスクブレーキロードバイクの課題と改善。
ディスクブレーキのロードバイクに乗り換えてから1年以上経ちます。
そのメリットは既に多くのユーザーが取り上げている通り、単純な制動力アップだけがメリットではありません。今までよりも軽い力で制動力の下から上までコントロールできるわけですから、より安全でブレーキにおけるストレスを大きく軽減します。そしてそのブレーキのフィーリングはとても自然で、止まりたい、減速したいといった意思に対し素直です。初期制動から最大のストッピングパワーまで曲線を描く様に滑らかに制動力が働きます。
ただ、硬い足回りに悩むことに。
12mmスルーアクスルと呼ばれる太いシャフトと、剛性の上がったフォークエンド、リアのドロップエンドの影響は乗り心地にかなりかなり大きく影響し、足回りは硬く、身体への突き上げは長距離においてかなりストレスになります。
もちろんエンド剛性のアップによるメリットも多く、深いコーナーリングでも素早くバイクを倒すことに安心感が持てますし、また体重のあるライダーにとって、急勾配のヒルクライムではハンドルに体重を乗せるようなダンシングにおいて、しっかりと荷重を受け止めてくれます。
ただ、乗り心地がかなり硬いのです。ましてや私のEmonda SLRの高剛性フレームと合わさると、3時間越えてくると身体に堪えます。
解消するべく28cのタイヤを導入。
28cはエアボリュームが増し空気圧を下げる事で振動吸収性が向上。
空気圧についてはタイヤの太さと大きく関係しており、太いタイヤは空気圧の下限が低くなる傾向にあります。
色々と空気圧を試しましたが、私の体重(65kg)で6.7気圧程がベストでしょうか。6.5気圧以下に下げても乗り心地にあまりメリットが増えず、逆にスプリントや前荷重した際にタイヤのしなりや凹みが気になります。※タイヤの種類により異なります。
ある程度高価なタイヤを選ぶべき。
安価なタイヤは重く、しかも乗り心地が硬いです。乗り心地の良さを求める場合は高価なタイヤがお勧めです。TPIと呼ばれる値が目安になりますが、200以上あればしなやかで高い振動吸収性が期待できます。通勤の様な割り切った使い方でなく、趣味でロードバイクを楽しむ場合は、タイヤ1つで乗り心地や発進の軽さが変りますから、タイヤは費用対効果のとても高いアイテムですね。
私は28cタイヤの中でも少し高価なオープンチューブラーと呼ばれるタイヤを使用しています。タイヤの種類としてはクリンチャータイヤですが、製造方法が一般的な型にハメて成型するクリンチャータイヤと異なり、とてもしなやかで乗り心地の良いタイヤです。ちなみにTPIは320です!
タイヤの紹介記事はこちら。⇒BONTRAGER R4 Classics
28cタイヤはワイドリムと相性が良い。
現在完成車含め、多くのホイールはワイドリム、及び太めのタイヤ(25c~32c)を採用しています。タイヤ幅とリム幅には互換の範囲があり、極端に幅の狭いリムに太いタイヤは推奨値から外れます。また互換のある場合であっても幅の狭いリムに太めのタイヤを取り付けるとタイヤの膨らみが足りない状態となります。
関連記事はこちら。⇒BONTRAGER Aeolus XXX 紹介記事。
つまりトレンドはディスクブレーキ、ワイドリム、ワイドタイヤ。
【課題】
タイヤ&チューブの重量増。
ディスクブレーキによる重量増(400~500g)はさほど大きなデメリットではありません。今回のデメリットはホイールの外周部分、チューブとタイヤです。タイヤ&チューブは回転するホイールの外周部に当たる為、加速時に遠心力が働くとバイクの左右の振り(ダンシング)が重たくなります。
25cタイヤ&軽量チューブの時と比較すると、低速からの加速時においてバイク二振り目までが重たく感じます。もちろんその事が極端に遅くなるわけではありませんが、折角ひらひらと軽い印象のエモンダにしては、少しもったいなく感じます。
タイヤは軽量モデルがある程度ラインナップされていますが、チューブは28cに対応した軽量モデルがほとんどありません。海外にはポリウレタンを採用した軽量チューブがありますので、今後国内でも28cに対応した軽量チューブの需要が増す事を考えると、どこかのタイミングで正規で入って来るのではないでしょうか。
チューブレスタイヤも選択肢の一つですが….
チューブレスタイヤはクリンチャータイヤより30~50gは重たくなってしまいます。チューブレスレディの場合シーラント剤が30g程入りますので、結局クリンチャーに軽量チューブを使用すれば、チューブレスタイヤの重量面でのメリットはあまり感じません。
また、チューブレスはチューブが無い分空気の量が増え、しなやかで乗り心地は向上しますが、上でも紹介したオープンチューブラータイヤ(種類としてはクリンチャータイヤ)はとてもしなやかで私にとっては事足りている感じです。(乗り心地と重量以外の論点もありますが、内容が外れていくので割愛します。。。)
ズバリ、個人的には28c対応の軽量チューブの国内正規販売に期待!
といった所がディスクブレーキの影響とそれに対する改善、期待でしょうか。
改善の余地があるものの、リムブレーキには戻れません。改善を重ね性能はどんどん上がっていくのですね。はたして乗る頻度は追いついているのでしょうか。。。
ブレーキ以外では、クランクのギア比とその他関連した諸々が改善したい点として出てきたので…..またアップします。