関西で自転車に乗るなら、タンの徒然日記をご覧ください!

六角レンチ(T形)にとことんこだわってみる。サイクルプロショップのメカニックはどんな工具を使っているのでしょうか??

六角レンチ(T形)にとことんこだわってみる。サイクルプロショップのメカニックはどんな工具を使っているのでしょうか??

2020-03-08T19:38:52+00:00 2020/03/8|サイクリング|

キャビネットからざっと出てくる六角レンチ(ソケットレンチを除く)はこんな感じ。
今回は、Tハンドル形のレンチに焦点を当ててこだわってみたいと思います。メカニックにとって、いわば商売道具。


※最初にお伝えだけしますと、どれもしっかりとした工具であり、自分のバイクを整備するだけ、または趣味として家で使用する範囲では全く不満はありません。今回は、あくまでもプロショップの業務用として考えた場合です。
また、手の大きさや扱うバイクのカテゴリー、価格帯(部品の精度)によっても変わる事から、私のベスト・オブ・六角レンチが全てのプロショップスタッフと一致するわけではありません。あくまでも私の感想です。


 

さて、今回新調した六角レンチがあります。UNIOR(ユニオール)と呼ばれるスロベニア発祥のメーカー。
※ヘキサゴンレンチ、HEXレンチ等呼びますが今回は分かりやすく六角レンチとします。

 

あまり聞くことの少ないメーカーですが、サスペンションやベアリング関連のツールも多数そろえており、プロショップとしてはニッチな工具で助けらるケースがあります。

しかし、どうしてもこの六角レンチに関しては馴染みにくいポイントがあります。
購入して間もないので、もう少し使ってから判断しても良いのですが、如何せん”仕事”なのでのんびりしていられません。

 

指でつまんでいる箇所がテーパー状となっており、ボルトの早回しが苦手です。
特に緩み止めが塗布されたボルトは細い六角の棒をつまんで回すだけでは回りません。

もちろんヘッドを上から握って回せば回りますし、その方が丁寧に見えますが、いかんせん怒涛の作業においては効率が下がります。

また5mmサイズは問題ないのですが、4mmサイズは結構小ぶりです。じつは2.5mm、3mm、4mmとT形ヘッドが同じサイズ!

当然2.5mmと4mmでは通常締め付けトルクが大きく異なるケースがほとんど。もちろんこのヘッドサイズでもしっかりトルクは掛かりますが、1日に何台も何十台も整備、組み付けをする場合においては、もう少し大きい方が確実でかつ効率が上がります。

 

ヘッドの大きさで見ると「PBスイスツールズ」がとても優秀。

 

T形の持ち手もストレートであり、重心のバランスにも優れとても回しやすい点が特徴です。

 

しかし、PBは4mmと5mmが同じサイズ。。

ものすごく忙しい時、瞬時に工具を持った際にどちらがどのサイズか一瞬分かりません。

 

またヘッドの大きさはこの様な場面でネックになる事も。一部のバイクによってはフレームに当ります。

 

さらに、PBは手に馴染みやすく繊細な作業が得意ですが、オーバートルクで締められたボルトや緩み止めが塗布されたボルト、また13Nm~16Nmといった高トルクにおいては、もう少しカッチリとした硬さが欲しいところ。

 

という事で、かなり前に使っていた「Beta(ベータ)」を買い直しました。

 

イタリアのブランで、F1のフェラーリのスポンサーである事が有名です。

結局また振り出しに戻った感じでしょうか。

硬さ、サイズ感、手への馴染む感じ、今のところ最も点数の高い六角レンチです。

 

自転車では調整ボルトが奥に入り込んでおり、さらに周辺部品とクリアランスが少ない場合も多々あります。
小さいサイズまでT形をラインナップしている点はとても助かります。

 

工具メーカーの中には、2mm~5mmまで同じヘッドサイズ!といった合理的(?)なツールもありますが、正直使いやすさは…。

 

もちろんBetaにも、欠点とまでは言い過ぎかと思いますが、先端が欠けたり痩せるのが早かったりと、気になるポイントがあるにはあります。
また国内の実店舗ではほとんど見かけませし、輸入工具のインターネット販売でも欠品が多い状態。1本からバラで購入することが難しい事がほとんどです。6本程のセットで買うと1万円ほどします。

しかし、毎日使う商売道具なのであまり妥協はできません。


 

という事で、今回は六角レンチについてこだわってみました。
毎日使い倒すので、気になる事が出てくる出てくる…..。

工具以外にもこだわりアイテムが色々ありますが、自転車と離れていくのでストップしておきます。
皆さんは「これでないとダメ」っていうモノありますか?